<写真とレシピ>

このレシピと写真集は、TRYの長年のお客様である器にとても造詣の深い青木岳志様のご両親の記憶とお母様の素晴らしい手料理を特集した物です。ここにあるどのページも温かみのある心こもった母ならではの料理です。(掲載ページは一部です。)

この素晴らしさに感激し青木様にお願いをして掲載させていただきました。

STUDIO CLUSTER|株式会社スタジオ・クラスター

http://www.studio-cluster.co.jp/

 

この美しい写真と料理レシピの本「つきかげ」を手に取ってご覧ください。

(TRY でもお預かりしております。ご希望の方はどうぞTRY まで、ご連絡頂きましたらご配送いたします。)

 メール:yamamoto@try.gr.jp    電話:03-3360-3155)   

つきかげ


そう遠くないかつての過ぎ去った暮らしを思い起こしてみる。

ひと皿の料理と静かに向き合うとき、

その向こうに忘れられた風景がある。

   

 

 

だしの取り方

かつおだし       材料 水  1000ml

            削りかつお  40g

      水を沸騰させ、火を弱めて削りかつおを入れ、

      蓋をしないで5分〜10分煮る。火を止めて削り

      かつおが沈むまでそのままおき、さらし等でこす。

 

かつお昆布だし     材料 水  1000ml

            だし昆布   20g

            削りかつお  15g

      水に昆布を入れ、火にかけて沸騰する直前に昆布を

      引き上げる。削りかつおを入れて火を止め、削りかつ

      おが沈んだらこす。塩をひとつまみ入れると

      味がしまる。

 

新潟西福寺で長年御斎をされて来た青木美代子さん(青木様お母様)の春の山菜採り、秋のきのこ採りと山に入り自然の味を忘れない家族の思い出料理です。

 

この「つきかげ」の中に綴られている暖かさは、大切に保存され丁寧に扱われた家庭料理の数々。この素晴らしい本の1部をご紹介したいと思い、青木様に了解いただきました。

 

 

     春を告げる一番乗りはふきのとう

     二番手はこごみとかたくり   

     続いてたらの芽、ぜんまい、

     採りに行く時季と場所が肝心です。


わらびとゆで干しの煮物

 

材料    塩漬けわらび2速、ゆで干し大根1袋、身欠きニシン

      2本、さつま揚げ3個、つきこんにゃく100g、  

      じゃがいも大3個、人参小1本、うどの皮、枝、葉、

      出し汁2000ml、酒100ml、砂糖大5、みりん大5、

      醤油100ml、

 

作り方  ・塩漬けわらびは塩抜き、大根は湯でこぼしながら

      茹でる。鰊は2cm幅に切る。さつま揚げは薄切り、

      こんにやくは下茹でする。じゃがいも、人参は乱切り

      うどはザク切りする。

      大き目の鍋にこんにゃく、ゆで大根、さつま揚げを

      入れ出し汁と酒で煮る。

     ・大根が柔らかくなってきたら、わらびを入れ中火で

      煮る。

     ・わらびが柔らかくなってきたら、人参、じゃがいも、

      うどを入れ、砂糖、みりん、醤油、で味付けし、火を

      弱めて時々鍋返しをしつつ煮る。そのまま半日程おく

      (強火だとわらびがかたくなる。)


五目飯

材料   米3合、ごぼう15cm、人参4〜5cm、干ししいたけ

     大3個、油揚げ1枚、干し貝柱5〜6個、酒大さじ3、

     みりん大さじ3、醤油大さじ3、

      *調味料はそれぞれ、米の量の約1割。

 

作り方 ごぼう、人参は千切りにする。干し椎茸は水でもどし、

     細切り、油あげは短冊切りにする。貝柱は酒か水につけ

     てもどし良くほぐす。

    ・米は洗って普通の水加減に合わせ、そこから調味料の

     合計量から水を取り、調味料を加えて元の水加減にし、

     先の材料を加えて炊く。

 


           山菜の天ぷら

材料    山菜(ふきのとう、うどの芽、みょうがの芽、

      たらの芽、こごみ、こしあぶら、)各適宜、

      現在手に入るものでいたしましょう。

 

作り方  ・山菜は良く洗い、水気をしっかりと拭き取る。

     ・天ぷら粉は半量〜7割の水で溶く。

     ・ふきのとうは芯を出して衣を付けて、芯を下にして

      あぶらに入れ揚げる。うどの芽は葉の先を持って

      根元から入れ、みょうがの芽など細い物は、2.3本

      まとめて揚げる。その他の山菜も衣を付けて揚げ

      塩を添える。

 

             鯛飯

材料    米2合、焼き小鯛1尾、ごぼう15cm、酒大さじ3、

      みりん大さじ2、醤油大さじ2、

       *調味料は米の約1割

 

作り方  ・鯛は丁寧に身をほぐして骨と身に分け、小骨は良く

      見て取り除く。ごぼうは千切りにし、サッと水を通す

      米は洗って普通の水加減に合わせ、そこから調味料の

      合計量と同量の水を取り除き、調味料を加えて元の

      水加減にし、ごぼうを加えて炊く。

      炊き上がる10分前に鯛の身を素早くのせ蓋をして

      炊く。炊き上がったら良く混ぜ合わせる。


            笹団子

材料    うるち米粉300g、もち米粉700g、よもぎ(したごし

      らえして干したもの)、100g、水適宜、つぶしあん

      適量、笹は1個につき小さめの笹3枚、すげは1個に

      つき1本。

 

作り方  ・米粉と冷ましたよもぎに水を少しづつ入れてこねる。

     ・さらに手分けしてよもぎが良く混ざるまでこねる。

     ・耳たぶくらいの固さになるまで混ぜる。

     ・1個あたり20g取り砂糖を少し加えてもう1度こねる

      丸く平たくし、同じくらいに丸めた餡を包む。

     ・仕上げに軽く油を手につけ記事に馴染ませる。

     ・笹2枚の中心に団子を置き、もう一枚を上からかぶせ

      3枚の笹で団子を包み、それを1本のつすげで 

      結わく。10個づつ束ねて大鍋で10分程茹でる。

      冷水にくぐらせて、水を切って冷めたら、出来上がり

       2、3回水を変える。笹からはがしやすくなる。

             笹ちまき

材料    もち米適量、(1升で約40個できます。)

      笹は1個につき大きめの笹2枚。すげは、1個につき

      1本

       

 

作り方  ・もち米は洗ってザルにあげ、水気を切ってサラサラに

      しておく、笹をぬらし3角錐にしてそこにもち米を入

      れる。(9割ほど)両端を2つ折りにして3角形の形

      にしてすげで結わく。

      鍋に水を張りその中に1晩つけ、そのまま火にかけ

      沸騰してから1.2時間茹でる。

      ひとつ取り出し、中心に火が通って入ればできあがり

      竿などに吊るして水気を切る。

      きな粉などをかけて食す。

 


          ぜんまいと油揚げの煮物

材料    干しぜんまい100g、(もどしたものなら600g)

      油揚げ2枚、だし汁適量、酒大さじ3、

      砂糖大さじ5、みりん大さじ3、醤油大さじ7、

      油大さじ1/2

 

作り方  ・油揚げは油抜きし、縦半分に切って、横に6〜7mm

                        に切る。干しぜんまいは戻し5〜7cm幅に切る。

     ・鍋にぜんまいとだし汁(ぜんまいの半分ほど)

      酒も入れ火にかける。

     ・煮立ったら、油揚げと油を入れ、残りの調味料で

      味付けをする。

     ・火を弱め、ぜんまいが柔らかくなるまで、時々鍋を

      返しながら煮る。煮上がったら、火を止め、

      そのまま冷まし味を馴染ませる。

 

      

             春鰯の塩漬け

材料    春鰯と塩

 

作り方  ・樽の底と縁に塩を貼り付けておく

      鰯を規定に並べ、塩、鰯、と交互に重ねていく。

 

      最後の段は、塩を大目に使いしっかりと押し蓋で

      押さえて重石をのせる。